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開催済み セミナー・研究成果報告会

平成29年11月16日
「ドイツ査察制度(証拠収集手続き)とEU統一特許及び統一裁判所の最新動向」

 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所では、国内外の知財情勢に精通している方をお招きし、知的財産に係る制度運用の動向や注目判決等を皆様にご紹介する活動を行っております。このたび、ドイツ・ミュンヘンのマイスナーボルテ特許法律事務所から弁護士・産業財産権法専門弁護士トビアス・ヴトゥケ様と欧州特許弁理士・ドイツ弁理士のオイゲン・ポップ様をお招きし、「ドイツの査察(証拠収集)手続きとドイツを中心とした最近のEUの知財動向」について、ご講演をいただくことになりました。本セミナーを通じて、特許の活用に関してより深くご理解いただき、知財戦略を策定する際の一助となれば幸いです。

※日本弁理士会会員の皆様へ

 本セミナーは、日本弁理士会の継続研修として認定されています。 本セミ ナーを受講した後、所定の申請をすると、外部機関研修として2単位が認めら れます。 受講証明書をご希望の方は、受講証明書「要」のご希望と、弁理士 番号をご記入ください。

日 時

平成29年11月16日(木)15:00~17:10(14:30受付開始)

会 場 一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所 会議室 (地図
東京都千代田区神田錦町三丁目11番地 精興竹橋共同ビル 5階
          東京メトロ東西線 竹橋駅(3b出口)より徒歩5分
          東京メトロ東西線 竹橋駅(1b出口)より徒歩4分
          東京メトロ半蔵門線、都営新宿線神保町駅より徒歩8分
          都営三田線 神保町駅(A9出口)より徒歩3分
プログラム
14:30 受付開始
15:00~ 16:00
(質疑応答含む)
【第1部】
「ドイツの査察(証拠収集)手続き」概要・略歴
講師:トビアス・ヴトゥケ氏
弁護士・産業財産権法専門弁護士
マイスナーボルテ特許法律事務所 /ドイツ・ミュンヘン
※講演は英語で行い、日本語の逐次通訳が付きます。
16:00~ 16:10 休憩(10分間)
16:10~ 17:10
(質疑応答含む)
【第2部】
「ドイツを中心とした最近のEUの知財動向」概要・略歴
1)統一特許及び統一特許裁判所についての最新情報
2)スペア部品・装着部品の適切な保護
講師:オイゲン・ポップ氏
欧州特許弁理士・ドイツ弁理士
マイスナーボルテ特許法律事務所 /ドイツ・ミュンヘン
※講演は英語で行い、日本語の逐次通訳が付きます。
17:10 閉会

注)講演内容は、都合により変更される場合がありますので、予めご了承願います。

メール配信サービス セミナー情報等が必要な方は「IIPメール配信サービス」をご利用ください。
定 員 45名(先着順) ※定員になり次第締め切らせていただきます。
参加費 賛助会員・学生会員:4,000円 一般:8,000円 (知的財産研究所の賛助会員制度)
知的財産管理技能士会会員:6,400円
※賛助会員、一般共に昨年度までの価格と異なりますのでご注意下さい。

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「ドイツの査察(証拠収集)手続き」
トビアス・ヴトゥケ氏/ 弁護士・産業財産権法専門弁護士 マイスナーボルテ特許法律事務所

【概要】

様々な理由から、ドイツの査察手続きは特許権者および実用新案権者の特権であると言える。 査察手続きのもと、特許権者および実用新案権者はほぼ無制限に侵害者の社内の情報に(物理的に保管されているものでも、サーバ、ラップトップなどに電子化されて保存されているものでも)アクセスでき、そうしなければ立証できなかったであろう侵害をも立証することができる。この手続きは、査察について侵害者とされる者に知らせることなく、当事者の一方のみからの要求によって開始することができ、侵害者とされる者は突然の査察を受けることになる。加えて、特許権者/実用新案権者は、査察中に得られた情報に基づいて鑑定を行う専門家を法廷に推薦することができる。このような鑑定により侵害が裏付けられれば、侵害者とされる者は、法廷外での和解による決着を受け入れるほかに、ほぼ選択の余地はない。

本セミナーでは実際の裁判事件の中からこのような利点を説明する。また、特許権者/実用新案権者としてどのようにこの仕組を利用するのかだけではなく、このような手続きに対する最良の防御戦略についても説明する。

【略歴】

フライブルク大学(正式名称:アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルク ブライスガウ)において法学を専攻、フライブルク大学において法学士取得。数年間ドイツ連邦最高裁判所裁判長Dr. Bornkamm教授(知的財産部)の助手をつとめる。Dr. Wuttke は、10年以上にわたり、特に特許権および実用新案権に係わる侵害訴訟を中心に、ドイツ国内および国境をまたがる訴訟における各種の企業の代理人をつとめ、特許訴訟における第1級の弁護士として評価されている。また、ドイツにおける有力な判事(デュッセルドルフ控訴裁判所のKühnen裁判長など)たちとの会合の場も頻繁に設けている。

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「ドイツを中心とした最近のEUの知財動向」
オイゲン・ポップ氏/ 欧州特許弁理士・ドイツ弁理士 マイスナーボルテ特許法律事務所

【概要】

1) 統一特許及び統一特許裁判所についての最新情報

新しい欧州特許制度が効力を生じるには、統一特許裁判所協定(UPCA)が英国およびドイツによって批准されなければならない。BREXITの交渉の観点から、英国のUPCAの批准がどう進むかはまだ推測の域を出ない。ドイツでは、連邦憲法裁判所への提訴により、最終段階で批准手続きが停止している。判決は、早ければ、2018年の春までに示されると思われる。本セミナーでは、現状についての簡単な概要および効力発効に向けたスケジュールについて説明する。

2) スペア部品・装着部品の適切な保護

特許権侵害に係わるドイツの判例法は、利益の多いアフターマーケットビジネスを保護するための優れた権利行使の選択肢を提供する。非常に多くの場合、このビジネスは企業の営業利益の多くの部分を稼ぎ出す。しかしながら、行使することができる特許権/実用新案権は、請求項によってのみ規定される。それ故に、アフターマーケットビジネスの適切な保護が求められてきた。アフターマーケットビジネスの適切な保護の問題と、特許/実用新案出願をドラフトする際に考慮すべきことを、具体例に基づき、最近の判例法を参照して説明する。

【略歴】

機械工学、産業経営学、及び特許法ミュンヘン工科大学及びルードヴィヒ・マキシミリアン大学(ミュンヘン大学)で研究。ハーゲンのオープン大学から修士号取得。ドイツ弁理士会の理事を務める(6年間副会長、さらに6年間2009年まで会長職)。英国弁理士会の会員。GRUR(ドイツ知的財産保護協会)の役員。VPP(知的財産法専門家協会)、英国弁理士会、バイエルン州弁理士会、ECTA; FICPI(国際工業所有権代理人連盟)、 AIPPI(国際知的財産保護協会)、 EPI(欧州特許庁に対する職業代理人協会)等に所属。CNIPA (= Committee of National Institutes of Patent Attorneys、国立弁理士協会)の委員であり、書記長、議長を務め、各国の弁理士会の相互協力を推進。 専門技術分野は、機械、自動車工学およびエンジン設計、航空エンジン、物理学、熱力学、冶金、水力学、空気力学。特許出願の領域においてドイツ国内トップ10に連続して6年間に亘りランキングされている。近時、AIPLA (アメリカ知的財産法協会)のイニシアチブで3年前に設立されたばかりの「各国知財実務家協会のグローバルなネットワーク」の運営委員会に参画。

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