知財研フォーラム

フォーラム77号
知財研フォーラム 2009 Spring Vol.77
2009年5月発行
定価 2,000円(消費税込、送料込)
年間購読料 8,000円(消費税込、送料込)
Contents
巻頭言
木村 敬治(きむら けいじ) 〔ソニー株式会社 執行役 EVP〕
【特集】中国の知財情勢
2 中国の知的財産権に係る最近の改正及びその背景
  李 明徳(リ ミンジ) 〔中国社会科学院知的財産権センター〕
 中国は、WTO加盟後、国際的にも国内的にも多くのチャレンジを行ってきたが、さらに産業レベルの向上を急務としている。このため、イノベーション国となるための解決策を提唱して、2008年6月に「国家の知的財産戦略のアウトライン」を制定した。一方、イノベーション国となる基礎として、知的財産法を改正してきた。2008年12月に特許法の改正が通過し、いくつかの新しい条項、例えば、絶対的新規性基準、遺伝資源出所の開示義務、公知技術の抗弁と並行輸入許可及び試験又は研究の例外等が追加された。さらに、商標法、著作権法、および不正競争防止法の改正も準備されており、近い将来、通過予定である。中国が、外的圧力に依らず、社会・経済の発展のためだけに、知的財産法を改正することは、今回が初めてのことであると言われている。
8 判例から先使用権を見る
  李 茂家(リ マオジャ)〔中国弁理士〕
劉 冬梅(リュウ ドンメイ)〔中国弁護士・弁理士〕
 2008年1月10日に浙江省高等裁判所は、(2007)浙民三終字第279号民事判決を下し、被告の権利非侵害の抗弁を認めた。浙江省高等裁判所は、上記判決書において、被告が提出した証拠は先使用権の抗弁の成立を証明できると認定した。中国の裁判所による特許権侵害訴訟判決には、先使用権に関するものは少なく、ましてや先使用権を認めたものは一層少ない。上記判決は、衆人の注目を集めている。本文では、先使用権の抗弁・従来技術の抗弁について検討したい。
16 中国の標準体系、標準の発展規画、独自標準について
~電機・電子分野を中心に~
 
関根 久(せきね ひさし)
〔日本貿易振興機構北京センター電子情報産業部長、JEITA北京事務所長、軽機械センター北京事務所長〕
 電機・電子分野における中国の標準について、体系、標準の発展規画、独自の標準化戦略に関してご紹介する。「中華人民共和国標準化法」に基づく標準の構築、管理体系、表記等、標準の発展規画における基本原則、指導方針等、国家標準化管理委員会の策定する標準化業務に関する発展重点、「事後標準」から「事前標準」へ向かう先端技術分野の標準化に対応して、中国の自主創新能力の向上と中国独自標準の制定状況についてご紹介したい。
22 中国におけるソニーの知財活動
  内山 信幸(うちやま のぶゆき) 〔ソニー(中国)有限公司、知識産権部 総監〕
 中国における知的財産権対策強化が叫ばれて久しいが、ソニーでも特にここ数年において中国内における対応を強化してきた。今回はソニーチャイナ知識産権部の組織作りを中心に、現場で実際に感じた課題やその対策などを、専利および模倣品対策活動の面からもあわせて紹介する。
【寄稿】
27 著作権の間接侵害をめぐる立法のあり方(下)
  島並 良(しまなみ りょう) 〔神戸大学大学院法学研究科 教授〕
32 知財外交の展開と海外での企業サポート
  林 禎二(はやし ていじ) 〔外務省知的財産室長〕
 知的財産について、海外で日本企業をサポートするため、在外公館には「知的財産担当官」が置かれている。また、知的財産は経済外交でも重要なテーマで、国際的なルール作りや協力が進められているところ、外務省もこれに積極的に取り組んでいる。特に日本が主導している「模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)」は、高いスタンダードで広範囲の国際ルール作りを目指すものである。
【連載】
37 社名変更とブランド管理-1
合併に伴う社名変更とブランド管理について
  木又 浩(きまた ひろし) 〔アステラス製薬株式会社 知的財産部 課長〕
 藤沢薬品と山之内製薬が合併し、アステラス製薬が誕生してからこの4月で早4年が経過し、5年目に入った。本稿では、社名変更の経緯、命名に関するエピソード、社名変更前後におけるブランド・商標管理について、小職が実際に経験し、ブランドを作り上げていくまでの工夫・苦労した点をご紹介しながら、現在の当社のブランド管理まで触れたい。
43 著作権と文学者-6
バルザックから19世紀の作家たちへの手紙
  園田 暁子(そのだ あきこ) 〔中京大学 国際教養学部 准教授〕
   47 第60回ワシントン便り
  中槇 利明(なかまき としあき) 〔(財)知的財産研究所 ワシントン事務所 所長〕
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