ごあいさつ
近年の技術革新の進展、経済のソフト化への移行、さらには国際経済の相互依存の深化、企業活動のグローバリゼーションの進展に伴って、情報の財産的価値を守る知的財産権制度の重要性が高まるとともに、国際的な調和を図る必要性が増大しており、このような背景のもとに、知的財産に関して内外でさまざまな論議が行われております。
当研究所は、平成元年6月に設立して以来、知的財産に関する諸問題についての調査研究、情報検索・提供システムの研究開発、情報の収集・提供、国際シンポジウムの開催、研究者の国際的交流や人材育成など多くの事業を推進してきており、また、海外研究機関との交流協定の締結、書籍・論文・判例及び特許統計データの集積と一般提供など、事業活動のための基盤整備も逐次進展し、着実に歩みを進めております。
当研究所が行った研究事業の中には、特許法、実用新案法、商標法及び不正競争防止法のようにすでに制度改正に至ったものもあること、平成5年に調査研究業務の拡大のためワシントンに事務所を設置したこと、これまでに100名を超す知的財産研究員の派遣と受入れを行ったことなど、事業活動が軌道に乗ってまいりましたのも、ひとえに皆様のご理解とご支援の賜物であると深く感謝しております。
知的財産権制度は、商取引の基盤として企業の経営戦略を左右するだけでなく、現状の経済の基礎として我が国産業の中長期の競争力や企業の存続基盤にも影響を及ぼし、現代社会の発展を支えている重要な制度であります。
このため、当研究所としましては、21世紀の我が国の社会・経済の健全な発展を願い、知的財産に関する総合研究機関となることをめざして知的財産に関する各種の事業に取り組み、知的財産の適切な保護並びに知的財産制度の国際的な調和のため、できる限りの貢献をしてまいりたいと考えております。
今後とも、当研究所に対しまして、皆様からなお一層のご指導、ご助言を賜りますようお願い申し上げます。
財団法人 知的財産研究所
会長 中山 信弘
